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後記19

中山麻紀子さん ダンス&リーダーシップ追求

今回は、元NFLワシントン・レッドスキンズ(現ワシントン・コマンダーズ)チアリーダーの中山麻紀子さんです。現在は、株式会社チアリングインターナショナル代表として、女性のリーダーシップをテーマにさまざまな活動をされています。紙面で掲載できなかったお話やお写真をお楽しみください。

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麻紀子さんが運営されている株式会社チアリングインターナショナルでは、チアやダンスを通じて、応援する気持ちからソーシャルスキルやコミュニケーションスキル、リーダーシップを身につくことを目標としたチアリングスクールを展開されています。

―帰国後、株式会社チアリングインターナショナルを立ち上げられたきっかけは何ですか?

 

最近でこそ、ウーマノミクスや女性のエンパワメント、多様性という考え方が日本でも多く聞かれる時代になりました。しかし、まだまだ日本の子供たち、中でも特に女性が自ら主張し、リーダーシップをとっていくための教育も環境も理解も不足しているように感じます。その中で、日本の子供たちがグローバルに活躍していくために自分にできることはないか、と考えて、帰国後に一念発起して立ち上げました。

特にレッドスキンズでは、自立した女性像が求められていて、メンバーも弁護士や税理士、博士号を持っている研究者などがいて、彼女たちとリーダーシップに関する会話をすることが多くありました。

 

―レッスンの中で大切にされていることは何ですか?

 

コミュニケーションもダンスも、情熱があるからこそ相手に伝わります。情熱を持つためには、まずは、自分を知ることが大切です。レッスンの中では、自分は何がしたいのか、どういうポーズが好きなのかを考えさせます。掛け声も、自分が出したい言葉で応援し、自分が言いたいことを言えるようにします。また、ストレッチの時は、1人が全員の前でカウントを数えるなど、みんなの前で発言する機会を設けます。

―これまでに大変だったことは何ですか?

 

やりなさいと言われてやるのは簡単ですが、声は出したいと思うから出せるし、ストレッチも伸ばしたいと思うから伸びる。ただ、自分からやるには時間がかかります。でも、それに理解のある良い生徒たちに恵まれています。

―それでは逆に、うれしかったことは何ですか?

 

スペシャルクラスのレッスンの中で、生徒たちにスピーチをさせることがあります。先日、小学高学年の生徒が「ダンスを踊れる環境があることに感謝しています。今から感謝の気持ちが伝わるように踊ります!」と自らスピーチしてくれた時は、思いが伝わったと感じ、とても感激しました。ほかの生徒は、コーチの中にアメリカ人がいるので、英語で「将来チアリーダーになりたいから、一生懸命がんばります!」とスピーチしていました。

―立ち上げ当初から変化はありますか?

 

男女格差を縮めていくことがゴールですが、ジェンダーギャップ指数も、立ち上げ当初の2006年からあまり変化はなく、難しいと感じています。その中でも、まずは女性が声を上げる、といったことから始めています。

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当スクールでは、「英語教育」に力を入れられています。多くの日本人が直面する「英語が出てこない」壁を克服する教育を目指されています。そしてレッスンを通じて、自らで考え、発信し、自然とコミュニケーション能力が培われるそうです。

―グローバルに活躍するために大切なことは何でしょう?

英語を身につけることで、世界の状況を知ることにつながりますし、海外の友達との会話でも学ぶことができます。これもグローバル化の1つです。特に女性はおしゃべりが好きなので、世界をつなげるのが得意だと思います。

また、世界の状況を感じるためには、日本の情報だけでなく、多くのことに興味を持ってほしいです。その中で、バラエティーに富んだゴールがあっていいと思います。

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―最後にこれからの抱負をお聞かせください。

まずは、このことを理解する人たちが増えることを望んでいます。理解が深まり、そして広がっていくことをゴールにしたいです。

◆中山麻紀子さん

元NFLワシントン・レッドスキンズチアリーダー(2002-2004)、株式会社チアリングスクール代表(2010設立)として、2006年にチアリングスクール・2017年にポップリングイングリッシュを設立。ビジョンの柱は「応援」。Confidence(自信)・compassion(思いやり)・Communication(コミュニケーション)の力を育み、チア(Cheer)の輪(Ring)を広げたい、という思いが込められている。

HP https://www.cheering.jp/

麻紀子さんからは、ウーマノミクスや女性のエンパワメントなどについてのお話を伺い、素晴らしいお考えに感銘を受けました。私もアメリカで活動していた当時を振り返り、改めてこの事を考えるきっかけをいただくと同時に、たくさんの勇気をもらいました。

取材をご希望の方は、こちらへお問い合わせください。

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