Cheer Up
コラムニスト「AKIRA」が綴るチア界
その2 男チア「ANCHORS」
「男チア」との出会い
記者は、男子チアリーディングチームのことを「男チア(だんちあ)」と呼んでいる。
「チアリーダー」と聞くと女性をイメージする人は多いと思う。
最近では、NBAで男女混合チアチームが珍しくなくなってきたので、男性のチアリーダーがいることは知っていたが、チアの取材を始める前は、男子チアチームが存在することは知らなかった。
Bリーグ・アースフレンズ東京Zの専属チアリーダー「Z Girls」を取材した際、その試合でゲストパフォーマンスを演じていたのが、明治大学男子チアリーディングチーム「ANCHORS」だった。
圧巻のパフォーマンス
今でも強烈なインパクトを覚えている。
男子ならではの力強いパフォーマンス。なかなか文章で伝えるのは難しい(それが記者の仕事なのだが…)。
一言で伝えると「すごい」。
体力差、筋力差を生かしたアクロバットパフォーマンスは、女子の華やかさとは別のカテゴリーと思わせるくらいだ。
ジャンプ力
リフトアップの高さ
スピード
立体的な大きさのため、糸乱れぬダンスがさらに強調される。
ANCHORSのメンバーに話を聞いた。
男子チアリーディングは世界に4チームしかなく、世界的にも珍しいパフォーマンスです。
「大学で新しいことを始めたい!」
「今までの自分から変わりたい!」
「人を喜ばす体験をしたい!」
という動機でチアを始めました。
僕たちのチームは初代代表の小林圭太が「あなたの心の支えに」をモットーに発足し、創設10年目を迎えました。スポーツイベントやお祭り、メディアを通じて男子チアを普及するために活動しています。
目標にしているのは川﨑で活動しているチアリーディングチーム「Mizutori Sports Club PolarBear」です。
これからも、各地で男子チアをアピールしていきます。どこかで僕たちのパフォーマンスを見ていただけたらうれしいです。
男チアの歴史
チアリーディングの歴史を勉強してみると、もともとは男性が行うものだったらしい(諸説ある)。
前号でも書いたが、チアリーディングは、アメリカの大学のスポーツイベントでの応援活動が起源とされている。その後、大学のアメリカンフットボールの試合で、男子学生が応援席からフィールドへ飛び出し、「応援をリード」したところ盛り上がったのがチアリーディングの始まりだとされている。150年以上前のことだ。
始まりが男性だったので、「男チア」と特徴づけて呼ぶのはおかしいのかもしれないが、親しみと飛躍の期待を込めて、これからも「男チア」と呼ぶ。
今では、八村塁選手や渡邊雄太選手など日本人プレーヤーがNBAで活躍している。
日本人男性チアがNBAコートでパフォーマンスをする時代が来る日は近い。
がんばれ「男チア」!